第1章
〜 国立西洋美術館 〜
カフェが好きで街歩きが趣味のあおいは、
地図にしたがい、若者を連れて上野公園にある国立西洋美術館を訪れた。
「まずはここからね。えーっと、そういえば名前は…?」
「一ノ瀬 拓磨と申します。あおいさん、この度は本当にありがとうございます」
「全然!気にしないでー。
私は楓と違って美術館とかに疎いから、解説はできないけど…
(ま、検索っていう手があるしね。ははは)」
「上野公園は、大正時代からすでにありましたよ。この建物はなかったですが」
「あ、この美術館は私でも知ってる。ル・コルビュジエっていう建築家の作品で、
なんと!世界遺産に登録されてるんだよ。世界的に保護されてるってことだね」
「ほほうー。建築を世界的に保護する、なんていう取り組みができたんですね。
素晴らしい考え方だ」
2人は常設展のチケットを購入し、入口の19世紀ホールへと向かった。
「わぁ!驚いたなぁ。19世紀から20世紀の彫刻がこんなにたくさん!
これ全部、近くで見ていいんですか?」
「そうだけど…ひょっとして拓磨くんの時代に、美術館ってなかったの?」
「美術館は、まだごくわずかしかありません」
「へぇー。昔の作品なのに、今の方が気軽に、間近で見られるって不思議だね」
「たしかにそうですね、僕もビックリです!」
彫刻や絵画が並ぶ展示室の中を、拓磨は興奮した様子で進んでいった。
「次の美術館はまた全然カラーが違うから、拓磨くんきっと驚くだろうな」
あおいは、拓磨を見守りながら微笑んだ。
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二択の問題のうち、2つの答えは「キュビスム」「畑」になる。あと1問は実際に見ながら考えてみよう。
迷路内に描かれた二択の答えになるイラストをすべて通ってゴールまでたどると
答えの5文字がわかる。